K3、松阪伊勢サイクリングロードを往く

大規模自転車道
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松阪伊勢サイクリングロードは、三重県松阪市京町から伊勢市本町までを結ぶ約41.2kmの大規模自転車道です。計画延長こそ長いものの専用道区間も短めで、計画倒れ感の強い道になってしまっています。2023年9月20日走破。

松阪伊勢サイクリングロードの基本情報

正式名称は三重県道777号松阪伊勢自転車道線
通称松阪伊勢サイクリングロード
平成2年(1990年)工事開始、未完成。
令和5年(2023年)の三重県統計によると総延長41.2km、実延長は6.8kmほど。

起点三重県松阪市京町(松坂駅前)
終点三重県伊勢市本町(伊勢市駅前付近 ※推測)
大規模自転車道とは?

起点最寄りはJR及び近鉄松坂駅。終点は同路線の伊勢市駅前と推測。そもそもで標識も無くまともな資料もないので、起点はまだしも終点の特定が困難。名古屋から特急で1時間少々、大阪から2時間少々といったところ。

三重県松阪市京町の松坂駅前を起点とし、海岸へ向かって進行。伊勢湾を眺めつつ海岸沿いを走行の後、再度内陸方面に向かい斎宮跡近辺を通過。県道37号線経由で終点(らしい)伊勢市本町の紀伊市駅前に至ります。

松阪伊勢サイクリングロードに至るまで

大規模自転車道周遊の旅、和歌山を通り過ぎ三重県に突入です。新宮駅から特急南紀で2時間、松坂で一泊して翌日。まずは行くところは一つ。

新竹商店本店
撮った写真は全然美味そうじゃなかったので代理

牛肉弁当や特徴的なパッケージのモー太郎弁当で有名な新竹商店。駅でも買えるのですが、結構販売時間がシビアなので事前確認必須。前日買えなかったので、朝開店を待って牛肉弁当を購入して出発します。ここ寄るために出発を1時間ばかり遅らせました。

松阪伊勢サイクリングロードを走る

松坂伊勢サイクリングロード、起点は駅前らしいのですが詳細な資料はなし。現地でも案内表示的なものは一切見つけることが出来ませんでした。というわけで、暫定でここをスタート地点とする。

松坂駅前、起点と思われるあたり

2kmほどは普通に町中を走行します。案内板的なものは一切ないので、TABIRINマップ参考で進行。

愛宕川そばの草が侵食してきてる歩道

川沿いに出ると車道を走行、歩道は全くメンテナンスされてる様子なく自転車が走れる状況ではありません。というかこの幅だとどちらにしても車道走行ですが。

愛宕川を渡る橋の手前

案内もなにもないのでそもそもルートが正しいのかどうかわかりませんが。とりあえず河川敷に近づき、ルートとされてるところを進行しようとしたところ……。

路面が消失

道があったっぽい気配はあるのですが、完全に自然に帰ってしまっており通行できません。さすがにこれは無理と、一度引き返して手前の高町屋橋を渡って対岸へ。

迂回後反対側から見たところ

やっぱり元々道があったっぽい気配はあるのですが。さすがに普通に荒れてここまではならないと思うので、元々整備前に放置されたのか、メンテ途中で放棄されたのか。真相はよくわかりません。気を取り直して続行です。

愛宕川沿いの道路

いかにも護岸といった感じのコンクリ道路。別に歩行者自転車道ではないので、普通に自動車が通ります。ほどなく川を離れ、金剛川方面へ。

県道777号線のヘキサと自転車道表記

ここで初めて自転車道の存在を表す大変景気の良さげなヘキサが登場。普通の車道に見えますが、一応左側が歩行者自転車道の専用区間になっている模様。本当に自転車道で合ってるか不安だったところでちょっと安心です。

なかなか立派な道幅

この専用道区間だいぶ放置感こそあるもののヘキサはしっかり立ってますし道幅もかなり広め。当時は結構力入って整備したんじゃないかなあと。

金剛川の堤防へ

専用道は再度金剛川に合流したところで終了。その距離わずか1.2km。名残惜しさにお別れし、金剛川を河口方面へ。

ここも車が通ります

河川沿いは大体似たような感じ。普通に車が通り過ぎます。

左手奥が海の上の展望台

河口に出たところの海岸公園で牛肉弁当を食す。肉は美味しかったけどちょっとボリューム物足りない。尚、この辺の公園には公衆トイレはあるのですが自販機の類が全く見当たりません。当日もなかなかの夏日だったので、この後補給に凄い困りました。

ここから櫛田川を遡る形で渡河のために橋を目指します。

専用道ではないもののなかなか幅広で走りやすい道、左手奥が目標の橋

青い橋が見えたら渡河です。中洲を超えて更に渡るので、すぐ左折せずに直進します。というか一回間違えて中洲周回コースに乗ってしまって引き返しました。

自動車専用の新松名瀬橋に併設された側道橋

渡河後は再度海岸線沿いに出て、松名瀬海水浴場を横目に見た後5kmほどひたすら海岸線沿いの道を往きます。

松名瀬海水浴場、既にシーズンオフなので人の気配はなく

特にすれ違う人も車もなく、海と緑を眺めながらぼーっと。途中で補給できる自販機等が全く見当たらず、この日も大概の夏日だったので事前に買ってたペットボトルでちびちぼ補給しつつ進行です。

伊勢湾を眺めつつ。天候はイマイチ

途中、新川排水機場のところと、もう一箇所水路があるところだけ少し回り込んで迂回。祓川の手前でぐるっと回り込み、北藤原海浜公園入口側へ回り込むと、再びヘキサを発見。ちなみにこの公園トイレがあります。

久々に登場のヘキサ、右手が来た藤原海浜公園

進んだ先はT字路になっており、どちらにも進めそうな上に標識もなにもないのでめっちゃ迷いますが左手に進行が正解。

ここを進行

しばらく田園風景の中を進んで行きます。ヘキサがあった通りここは自転車道整備区間なので、幅広の専用道があります。が、車道側も交通量全然無い上に、明らかに車道の方が整備状況良いのであんまり走りたくない感じ。

自転車道は車道に比べて荒れがち

1kmちょい進んだところで県道705号のT字路にあたり、左折します。右折先は歩道が狭くなるのでわかりやすい。705号線沿いはヘキサを見かけなかったので自転車道ではないようなのですが、ルート上の歩行者自転車道はかなり幅広の自転車道と同様の規格になっており、おそらくかつての整備の名残かなと。

笹笛川にもなかなか立派な歩行者自動車橋が

705号線沿いに3kmほど、後半は歩行者道もなくなりますが、笹笛川の支流に当たったところで自転車道が復活しますので右折。支流沿いに先ほど一度渡河した笹笛川との合流を目指します。

川の奥側が自転車道
ちょっと荒れてますが人通りはあるのかそこまでではない
ヘキサも頻繁に登場

1kmほどで笹笛川に合流、専用区間が続きますが、一応街中だったそれまでに比べて自然の侵食が更に激しくなってきます。

右手が笹笛川

国道23号線に当たったところで大きく迂回。国道の下に地下道が通ってるので、通り抜けて引き続き川沿いを進行します。ちなみに地下道がわりと先の方にあるので、どこから抜けるのかだいぶ右往左往しました。

眼の前が国道23号線、大きく左へ回り込んで地下をパス

引き続き専用区間で、車はおろか人っ子一人通りません。

轍っぽい跡はあるので人が通ってないわけではない模様

笹笛川沿いを進んでいると、何やら休憩所っぽいスペースを発見。

休憩所っぽいベンチ、そして何か見える
松坂伊勢自転車道ルートマップ!!

スタートから20km少々、ようやくヘキサを除く自転車道の痕跡を発見です。松坂伊勢自転車道は本当にあったんだ。とはいえ松坂付近は描かれてませんし、ルートはTABIRIN記載のルートとも少々異なっており、斎宮跡付近へ折れて行く模様。旧国交省サイトにも斎宮跡付近の歴史の道の写真が掲載されていましたから、符号は一致します。というかルートの途中に置かれても困る。

しかしその場では情報の修正までには至らず、そのまま川沿いに南下してしまいました。道路を超えたところでいきなり砂利道に突っ込んだポイントがあるのですが、そこで川沿いを離れ右折して明和町役場方面に進むのが正解だったようです。

ルート違いで踏切をパス

一応、先程のマップで終端付近だったポイントまで。

明和町の町境、サニーロードの途中

ルート的にはここから更にサニーロードを進み田丸城跡、旧熊野街道を通って伊勢市駅付近までが計画されていたようです。距離もピッタリ合いますし。

なんら自転車道らしい面白みが無いのは確定してますし、牛肉弁当のために時間が後ろに倒れていたこともあり、後続予定を考慮し切り上げを決定。明星駅から撤収し、松坂伊勢サイクリングロード、実走距離29kmにて終了です。

松阪伊勢サイクリングロードのまとめ

専用道区間はヘキサが設置されている6.8kmほど、道幅も確保されておりもとはそこそこの道路だったはずですが、現在はだいぶ荒れてしまっています。ぶつ切りだし。その他は案内もなく、重用区間ですらないのですが、三重県の現況調査にきっちり区間が41km載ってるあたり設定自体は行きている模様。

ルート的には松坂から海の上の展望台、松名瀬海水浴場を経て、大淀キャンプ場方面へ。折り返して明和町役場の中心部を通り、斎宮跡を経て田丸城跡へ。そして旧熊野街道を通り伊勢方面へ。前半がレジャー、後半が史跡と考えれば松坂伊勢平野部の主要どころは押さえに掛かってるのかも。

案内板が道中に1件しか見当たらなかった通り、事前知識なしではそもそも全線通行どころか認知自体がほぼ不可能です。途中自販機やコンビニの類も少なく、街中エリア以外は補給が困難。近年自転車道のリソースはかなりが太平洋湾岸自転車道に振られているようで、こちらは手が回っていない様子です。おそらく、最終的に完成させる計画も最早無いものと。

県道番号は非常に縁起が良いので、なんか勿体ないですね。

参考にした先人の足跡
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