江戸川左岸自転車道は、千葉県松戸市小山から野田市関宿江戸町までを結ぶ40.9kmの大規模自転車道です。葛飾橋から江戸川と利根川の分岐点まで、お城目指し江戸川堤防を走り抜けます。2022年12月29日走破。
江戸川左岸自転車道の基本情報
正式名称は千葉県道401号松戸野田関宿自転車道線。
通称江戸川左岸自転車道。
計画延長は40.9km。平成15年(2003年)までに全線開通済み。当初は41.4kmが計画延長だったようですが、詳細不明ながら残り0.5kmが整備された気配はなし。
起点 | 千葉県松戸市小山(葛飾橋東詰) |
終点 | 野田市関宿江戸町(中之島公園入り口) |
起点はJR松戸駅が最寄りで1.5km、東京都心から30分程度。終点は東武鉄道幸手駅まで10km、またはJR東北本線東鷲宮駅まで13kmと、交通に少々難あり。
千葉県松戸市中心部から東京葛飾へかかる葛飾橋東詰を起点として、ひたすら江戸川堤防を遡上。流山市を通過し野田市へ入り、関宿城跡周辺、千葉県野田市関宿江戸町中之島公園入り口の橋前へ至ります。
江戸川を挟んで対岸に三郷幸手自転車道線(江戸川右岸自転車道)が走っており、途中千葉県流山市深井新田利根運河合流地点で我孫子流山自転車道線(手賀沼自転車道)と接続しています。また、終点から数百m、境大橋にて利根川を渡ると古河岩井自転車道線(利根渡良瀬自転車道)とも接続しており、利根川水系に広がる大規模サイクリングロードを形成しています。
江戸川左岸自転車道を走る
時は大晦日を控えた年の暮れ。オタクの祭典コミックマーケット参加のために自転車担いではるばる東京へ。いや、自転車持ってくる必要はないのですがついでにどこか走ろうと。移動時間やら距離やら考慮して江戸川左岸自転車道に狙いを定めます。
拠点の大井町からJRで松戸へ。そそくさと自転車を展開して3km先にある起点の葛飾大橋を目指します。ちょっと曇りがちだったので方角間違えて反対方向行って引き返したりしましたが。
ブルーのトラス橋、葛飾橋の東詰が自転車道の起点になります。自転車道を示すわかりやすい案内板等はありませんが、代々更新されてきたんだろうなという占有許可表示が間違いなく目的の自転車道であることを主張します。わかりやすいのはいいですね。
自転車道は基本堤防の上、または一段下(その場合は堤防上が河川管理道路)を走ります。江戸川はスーパー堤防(高規格堤防)としての整備もあるため結構な規模感があります。川を遡る形ではあるものの傾斜はほぼ完全に平坦ですが、当日は結構北風だったので若干ペダルが重い。
また、始点からしばらくは「水辺の健康エコロード」として整備されており、表示についても基本そちら。おそらく整備時自体もその体裁で行われていると思われ、大規模自転車道を表す表示は殆どありません。実際、自転車よりはウォーキングに励む地元の御老体の姿を見かけます。
たまに道が広くなったり細くなったりしますが、整備状況もよく非常に走りやすい。歩行者も結構いますので細いところでスピード出すのは危険。見通しもよいので開放感がありますが、ふと対岸川を見てみると。
東京からも条件が良ければ見えると聞いていましたが、なにげに本当に見るのは記憶にないかもしれず。午前中はよく見えたのですが、午後は天候が悪くなったのか全く見えなくなってました。新幹線で静岡近辺通るときもあんだけデカいのに見えない時は全く見えないですしね。
進んでいくと、途中から堤防の上は管理道路に譲る形で、外側の一段下を走ることになります。
そこそこ年季入ってる感はありますが、そこまで路面状況は悪くない。ただ、下側の道は堤防と周辺家屋に遮られる形で見通しが悪く、あまり楽しくありません。道自体もわりと細いし。河川管理道路側に上がりたい誘惑を押さえつつ走りますが、しばらくすると合流する形でまた堤防上へと上がります。
工事現場の近くには仮設の休憩所が設置されていることが多いです。近所に休憩スペースがない場合、工事の休憩所のついでに一般開放してる形ですかね。淀川河川敷とかでも見ました。可愛らしいキャラクターとやたら週休二日アピールしてるのも特徴。
利根運河入り口には運河河口公園があり、ここから運河方面に折れると同県の手賀沼自転車道へ入ります。さらに大規模自転車道ではない県道指定の自転車道を通って利根川河口まで行けたり、印旛沼自転車道へ流れたり、はたまたつくば方面の自転車道へ流れたりと、利根川水系周辺は自転車道天国になっています。
閑話休題。
キロポストも設置されてますが、表示は河口からの距離。葛飾橋自体が河口から10kmちょっと入ったところなので、マイナス12kmくらいすると自転車道の通過距離と合う感じかも。
この辺は流山市。流山市といえば「普通の女子高生が「ろこどる」やってみた。」の舞台となっていますが特に聖地巡り等はしません。なお、原作もこの年の2月に連載雑誌の休刊と共に終了しています。
流山市近辺を過ぎると結構な区間、近辺が流通倉庫や工場、田園風景になります。何が言いたいかといえばGooglemapで検索してみても食事をするところがありません。結局食事は野田に入ったあたりのところで寄り道。
このあたりで大体中間、残り20kmほど。とはいえ、ここからはあまり書くことがありません……というのも、前半と打って変わって休憩所もなく、ベンチの設置すらないので、もう淡々と走る他なく。まあ河川敷なんで疲れたらそこらの草原に座ればいいんですけれども。
遠くに城が見えたら目指すゴールはその足元。城は千葉県立関宿城博物館の再現天守閣で、史跡ではありません。近隣に高い建物が全然無いこともあって遠くから見てもまあ目立つので、ゴール感はすごいあります。
城の間近まできたところ、手前の中之島公園入り口に掛かる橋あたりが一応終点ということになりそうですが、更に少し奥へ行くと起点と同様の占有許可表示があり、多分終点はここ。
旧国交省サイトの地図をみるやに、当初はここから更に進みぐるっと回って境大橋までが整備予定だったようです。道は続いてるので今でも普通に行けますが、利根川方面の自転車道と接続する予定だったんでしょう。多分、特に整備しなくていいやと投げられたような気がします。
近隣に駅は無いので10kmほど走るのですが、JR東鷲宮まで行くついでにちょっと足を伸ばし向かうところが。
「らき☆すた」の聖地、鷲宮神社まで東鷲宮から3kmほど。ほぼ日が暮れてしまいまともな写真は撮れずじまいで、すごすごと帰路についたのでした。
江戸川左岸自転車道のまとめ
一貫して江戸川の堤防または一段下を走る自転車道で、典型的な堤防自転車道です。堤防上を走る関係で、同じく堤防上を交差する車道を渡る箇所が多くはないものの避けられなかったり、自転車道より河川管理道路の方が明らかに走りやすいのでロード乗りは絶対そちら走るとか、気になる点はちらほらあるものの概ね走りやすい自転車道です。
欠点として河口側10km少々ではトイレ付き含む休憩所が4箇所あるのに対し、後半利根運河を越えてからはトイレどころかベンチすらなく、落差が激しいです。その分、後半は人通りも激減するため高速走行には向いているのですが。
案内板や自転車道表示もないので、起点と終点の占有許可表示以外、自転車道であることを知るすべもありません。終点の関宿城博物館以外これといった見どころにも乏しいため、純粋に日常のトレーニングで走ることに集中するのであれば距離もあるしそこそこ良い自転車道ではないかと思います。