K3で往く宮古島

輪行旅
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沖縄のみち自転車道のおまけ記事。走破の翌々日、宮古島へ移動。別段サイクリングコースがあるわけではないですが、自転車で行くとそれはそれで見所いっぱい。橋は至高の時間。

宮古島の概要

細かい説明は宮古島観光協会のサイトWikipediaの宮古島の頁でも見ていただくとして。

宮古島は山がなく、一周100kmほどであるため自転車でも容易に回れます……というのはクロスバイクやロードバイクを前提とした話。山がないとはいえ場所によって結構勾配がありますし、折りたたみ自転車、ましてやK3では、よほどの豪脚でも無い限り1日100km回ると観光などほどんど出来ません。宿のあるポイントもリカバリー方法も限られているので、余裕を持った計画が必須です。

最大の見所は全長3,540メートルを誇る、自転車でも渡れる日本最長の無料橋、伊良部大橋。その他にも池間大橋、来間大橋という1km越える橋が架かっており、ただ走ってるだけでも絶景という自転車乗りなら一度は走りたい憧れの地。

宮古島物見遊山の記録

沖縄のみち自転車道走破の翌々日、沖縄から飛行機で宮古島入り。2月末にも関わらず気温が26℃とか亜熱帯気候の洗礼を浴びせてくれます。天候に恵まれたこともあって、前日の沖縄より更に一段暑い。油断してて後日日焼けで死ぬかと思いました。服装には注意が必要です。

今回の行程は2日間、初日は伊良部島中心に西側、2日目は東平安名崎中心に東側。時間の都合で池間島は断念というスケジュールです。

宮古空港から自転車でポイントに向かうわけですが、皆さん移動は殆ど車であろうに、サイクリングロードと見紛うくらい道がしっかり整備されてます。さすが観光地。山も無く高い建物もないので、ひたすら景色が開けて爽快です。

サイクリングロードばりの舗装路

まず向かうは伊良部島、というか伊良部大橋。7kmくらいなので自転車でもあっという間です。橋に限らず、ネットでよく知られた観光ポイントのうち結構な割合がこの島に集中しており、橋が架かったことで更に加速。リコリコに出たのもこの島だったし。

ただ橋が架かって行きやすくなった反面、ネットで話題にもなりやすくなり色々と問題が顕在化してたりもしてます。

伊良部大橋入口からの景観、船が通るためのアーチが目立つ
伊良部大橋宮古島側入り口

到着時、御老体中心の観光ツアーのバスが近辺で停車・展開してました。実際見た感慨は写真では全く伝わりませんが、渡る前からテンション上がります。というか写真の色悪っ!

一面宮古ブルーの中伊良部大橋を渡る絶景

尚、伊良部大橋の上は一般車両駐停車禁止です。車だとあっという間に過ぎてしまいそうですが、徒歩や自転車では風を感じ風景を味わいながらのんびり走れます。この日は交通量が全然無かったので、車来ない時見計らって一瞬足ついて写真撮ってた感じ。ちなみに過去に痛ましい転落事故がありましたが、欄干の高さがそんなにないので風が強いとなかなか怖い。

橋を渡って伊良部島を反時計回りの一周コースへ入るのですが、思いの外勾配があります。途中タクシーや車が多数止まってる通称三角点ポイントがあり、自分も絶景を堪能したのですが、2020年当時は「気をつけろ」だった看板が2021年2月に正式に「立入禁止」となり、現在は入れません。

伊良部島外周はそもそも自転車道ではないし歩道もありませんが、幅の広い車道なので特に通行に不自由はなく。宮古ブルーを満喫して暑さにぜーはー言いながら走れます。

伊良部島外周、走ってるだけで絶景

ぐるっと回って下地島空港17エンドまで。ここも三角点同様インスタバエで話題になり、訪問前年に周辺道路が車両通行止めになるなど紆余曲折しているポイント。当日は観光客自体少なかったためか目立って何もなかったのですが、平時は電動キックボードを貸し出したり路上販売の違法業者がいたりなかなかカオスなようです。眺望自体の素晴らしさは異論ありませんが。

歩くの嫌ならみんな車に折りたたみ自転車積めばいいんじゃないかな。

17ENDの絶景
17END近くの岸壁からの眺望

この辺りはどちらかというとダイビングスポットが多い印象。海の色見ればそりゃそうだろう感が半端ない。景観満喫して宮古島本島へ戻ります。

17END近く、岩がゴロゴロの奇景、佐和田の浜

初日はその後砂山ビーチなどに脚を運んで終了。自転車的には特に面白いスポットでもないので割愛してしまいますが、全体的に走るのには苦労しませんし結構な範囲をカバーできます。

サンセットビーチから望む伊良部大橋

二日目は足が残る気が全くしなかったので、朝から東平安名崎近くまでバスで輪行です。バス亭で輪行バッグに自転車入れて待ってると、反対車線を通ったバスの運転手さんが「どうせ折り返してくるからここから乗ってくかい?」と声をかけてくれて遠慮なくお言葉に甘えることに。ありがたや。

えっちらおっちらバスで30分ほど、東平安名崎公園近くまで。バス停の最寄りから岬の崎までは4kmくらいあるので、歩きだとぼちぼち厳しい。まあ、普通は車で来るんですが。

東平安名崎公園入口、右側の緑の道は歩行者用っぽい
岬へ向かう道のり
東平安名崎からの眺望

岬についたら周辺と、灯台登って景色を一望。この辺りはあくまで自転車は移動手段。とはいえ、車用にしっかり道は整備されてるし、見晴らしはいいしで爽快な走り心地です。

東平安名崎灯台、有料で登れます
灯台の上からの絶景

岬の絶景を堪能したら折り返して、一路来間島を目指して南側海岸沿いを走ります。途中の展望台で昨日伊良部大橋で見かけたツアーとかちあい「おにーちゃんまた会ったねえ!」と声かけられたり。そりゃK3で走ってたら印象に残りますわな。

元々勾配があることはわかってましたが、特に厳しめなのがムイガーあたり。ロードならどうということはなさげですが、K3の登坂能力ではなかなか効きます。

正面の緑の合間に見えるのがムイガーへ至る道
ムイガーからの展望、さすがに階段の上なのでここまで自転車は持って上がらない
基本的に高いところ=眺望のいいところ

県道235号線をずっと走りますが、ムイガーを過ぎると南側はいかにもなレジャーやリゾート風味。途中幾つかのビーチやゴルフ場、また宮古島独特の大きな墓地横を抜け、来間島を目指します。標高は全然無いものの、結構な頻度でアップダウンを繰り返すので、20kmくらいですが体感の距離はもうちょい長い。

わいわいビーチ付近の景色

そして到着する来間大橋。こちらは伊良部大橋と違い路側帯ではなくしっかりした歩道や展望スペースもあるのでのんびり景色を堪能できます。やっぱり自転車乗ってると欄干が低くてちょい風が怖い。気分よく走れてるときは全く気になりませんけど。

来間大橋中間の展望スペースから
龍宮展望台から望む来間大橋

結構細い路地も多く、車では小回りがきかず徒歩では距離が長い、というところも自転車ならスイスイと。軽食など摂ってビーチを周り、空港まで自走して帰路につきます。

宮古島ポタリングまとめ

ポタというには若干ハードな気はしますが。「旅は移動速度が上がるほど満足度が下がる」等と言ったりしますが、自転車でゆっくり風と景色を感じながら走るのはまた格別です。坂道登ってるときは「そこの車乗せてくれ!」とか言いたくなるんですけれども。

さすがに自転車持ち込むのは大変ですが、クロスバイクやロードバイクのレンタルサイクルも数は少ないですがあります。家族連れではオススメしませんが、一人旅や二人旅であれば、レンタカーではなく自転車選ぶのは一考の価値有りです。でも自分のチャリじゃない場合、ケツが痛くなってもフォローしてくれないので近場にとどめておくのが無難。

特に伊良部大橋は著名なサイクリングロード走るのと同じくらい、もしくはそれ以上に走る価値あり。アレは至高の時間です。

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