DAHON K9X(ケーナインクロス)がやってきた

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DAHON(ダホン)の2024年度期待の新製品、K9X(ケーナインクロス)。直近、K3が(無茶し過ぎなせいで)トラブルがちなこともあり、勢いに任せて導入してしまいました。

DAHON K9Xのセカンドインプレッション

買っちった☆
というわけで、昨年国内最速試乗したK9X。試乗で気に入ったのもありますが、K3(ケースリー)の方がどうしても長距離ライドになると足回りトラブル(スポーク折れとかリム割れとか)が多いため、思い切って購入してしまいました。今後、北陸方面とか利根川つくば方面とか、結構100km/dayになりそうな行程が多いんですよね。

基本的なスペックはDAHON公式K9Xを参照いただくとして。初期変更はグリップをエルゴンGS1evoに変更したのと、純正キックスタンドを付けたのみ。エルゴンGT1も在庫があったのですが、デフォでマルチポジションに対応する反面、ハンドルの内側持ちたい時は邪魔になりそうなので。あとちょっとデカい。

購入したDAHONE K9X、カラーはスティールグレーブラックを選択

色はK3定番のマッドレッドがお気に入りなので同色があればよかったのですが、赤がK3のイメージ強すぎるのでラインごとにイメージカラー変えたいのかなという気もします。K1なんてスティールブラックとか言いつつほぼホワイトですし。このスティールグレーブラックも、なかなかシックかつスマートでいい色合いだと思います。

2023年10月の試乗車から若干の仕様変更が入っています。

試乗車との差異その1、ハンドルバーが自動ロックに

片手でハンドルバーをたためるようになるのはちょっと慣れが要りそうです。回すタイプの手動ロックは、位置間違えると折りたたみに干渉するのでこちらの方が合理的ではあります。実際「くそう、マグネットがくっつかねえ、どこが干渉してるんだ!?」みたいなことは初期ありました。

リアのクリアパーツがなくなった

そもそもあのクリアパーツなんだったんだろう。あとはステーに空いてる穴も結構謎です。わざわざこんな加工してる以上何かあるんでしょうけれど。

比較して気づいたのはこのあたりですが、他にももしかしたらマイナーチェンジはあるかも。

標準タイヤの空気圧は60-100psi/4.1-6.8bar

ホイールは16インチ305、タイヤはCST(チェンシン)の16×1.5。K3も初期はKENDA履いてましたが、今はCSTになってるんですね。305も14インチほどではないですが選択肢が少なく、シュワルベのBigApple(ビッグアップル)かMARATHON(マラソン)くらい。16インチ305の自転車自体は結構あるので、それらの純正に変えることはできそうですが。

標準タイヤの重量は不明ですが、マラソンに至ってはビッグアップルより重く、さすがに1.5でビッグアップルより重いってこたあないでしょうと、輪行重量重視でそのままにしています。

ステーの強烈な曲げが特徴的

相変わらず無茶してるフレームだと思いますが、個体差とか強度とか大丈夫なんだろうか。9速かつディスクブレーキということでリアの幅がエグいです。持ってみるとわかりますが、重量がめっちゃ偏ってます。

シフターにギア速を表示するメーターはないので、覚えるかフィーリングかのどちらか。9速ということでSORAに換装する方もいらっしゃるようですが、マスターは「インナーケーブル超面倒くさい」と仰っておりました。

折りたたみ時のハンドルポスト周り、ケーブルがマグネットに干渉

ハンドルポストを内折りにするためにフロントのディスクブレーキが右側、キャリパーがフォークの前面に付けるとかいう無茶してますが、折りたたみのクリアランスはかなりシビア。ブレーキやシフターの位置はもとより、アクセサリ類を付ける場合は確認必須。これはK3でも同じですが(なのでK3はハンドルバー長いんですよね……)

尚、写真では干渉してますが、ケーブルをマグネットの根元側に避けて普通に折り畳んでます。これTOGS付けるとバリバリ干渉するなあ……。

DAHON K9XとK3の比較

左がK9X、右がK3

赤くて小さい兄と銀色でデカい弟。エドとアル。

単体で見るとそんなに差が見えないのですが、並べるとそれなりに差があります。K3はフレームがほぼ水平なんですが、K9Xはやや上に傾いてるので、トップチューブにドリンクホルダー付けてミサイル発射の危険は若干減ったかも。フレーム自体が長いので、多少抜き差しにも余裕が出るはず。

また、K9Xの方が若干ハンドル位置が高い。とはいえそもそもホイールの関係で車高自体が高くなってますし、N8に乗った時ほど体が起きる感じはないので、基本前傾スタイルではあります。

並べて上から

シートクランプから後ろがずいぶん長くなったのが見て取れます。K3はただでさえ荷重が後ろに掛かりやすかったので、14インチの小径と合わせてめちゃめちゃ足回りのトラブルを招いていたわけですが。そのあたりの心配はだいぶ減りそう。

後ろから見ると幅の差が顕著

キャリア付けてるのでちょっとわかりにくいですが。後ろから見た時の形状差はほぼ別物。K9Xはステーが特殊な形状しているせいで、このあたりに付けるオプションは頭使いそうな予感がひしひしとします。目下、シートポストから追い出したいバックライト&リフレクターの取り付け方が全く思いつきません。

ハンドルバーの高さの差が顕著

乗り比べてやはり目立つのは安定性の高さ。そもそもK3が不安定なんですが、K9Xの直進安定性の高さ、街乗りでの障害物に対する安定感等は明確に感じるレベルで違います。ノーマルタイヤなので、衝撃はちょっと拾いますが。

ディスクブレーキも安定して止まります。坂道等ではもっと顕著に出るはず……というか、ソレ以前に14インチ小径で高回転のK3はヘタすると熱でリム割れかねませんし。

ギアはK3がフロント53Tにリアオリジナルの9/13/17、ギア比で最大5.8/最小3.11だったのに対し、K9Xはフロント55TにシマノCS-HG400-9で11/12/13/15/17/19/21/23/25Tで、ギア比で最大5/最小2.2です。フロントはK3を越える大径になりましたが、リアも最小が11になった関係でトップは若干マイルドに。ただ、ホイール径が増したことありそこまで差は感じません。ローは大幅に下がったので坂道対応が容易に、というか16インチでギア比2.2とか平地では全く進みません。

続いて折りたたみ。
公式スペックでK9XはW72 × H62 × D39、K3はW65 × H59 × D28、その差はW7、H3、D10です。

折りたたんで後ろから

K9Xはリフレクター取り付け位置のせいで、シートポストが少し高くなってしまっています。タイヤ径に伴って高さが増えるぶんは、どうせシートポストがあるのでそこまで変わりません。が、ロッカーに放り込む時とかシートポスト抜く場合はちょっと影響します。これまで旅先で駐輪場使う代わりにロッカーに荷物と一緒に放り込むのがわりと便利だったのですが、ちょっと試してみないと入るかわからないサイズ感。

この幅の差が問題

幅は差が明らか。ギッチリ詰まったK3に対し、メカの分広くならざるを得ないK9X。この幅が輪行時の持ち運びや収納に影響してきます。

ロッカー収納時のK3

うーん、すげー厳しい気がする……。

折りたたむとホイール径の差が目立つ

畳んで並べるとタイヤ径の大きさが目立ちますが、やはり全長も一回り大きい感はあります。ロッカー収納時はタイヤが扉にギリギリ触れてるくらいのケースが多いので、結構キワキワですかね……。

折りたたんで比較するとフレームの長さの差もはっきり

また、重量について。公式スペックはK9Xが9.5kg、K3が7.8kgでその差は1.7kg。実車測定でK9Xが10.8kg、K3が9.7kgでその差は1.1kgでした。K9Xには標準でUX-D one side Ezyが付いており、これはCompact Ezyとほぼ重量差がありません。細々とはありますが、大きくはK3リアキャリア分重量差が縮まったということに。

両方持ち比べるとやはり気持ち「重いかな?」とは思いますが、そこまでは気にならず。軽量K3だと明らかに違和感あると思いますが、ウチのエド君はキャリア積むわビッグアップル仕様だわでちょっと重めなので、そこまで違和感はなさそうです。長時間歩くとこの1kgがめちゃめちゃ効いて来ますが、それでもブロンプトン(T Line除く)よりは軽いですし。9速ついてますし。

軽量化頑張れば10kgは切れそうな気はしますが、そこまでやるかですね。

DAHON K9XとTern Link N8の比較

もう一台の愛車Link N8との比較も。

20インチのLink N8と16インチのK9X

やはり径が4インチ違うだけあって見た目の差は顕著。Link N8のクランクは52TなのでこうしてみるとK9Xの55Tデカいですね。スプロケットはN8が11-32の8T。N8で有馬に向かう激坂で死にかけたので、K9Xでも厳しいか。

乗ってるとK9Xの方がだいぶ前傾感あります。

横からLink N8とK9Xの折りたたみサイズ比較

折りたたんでみるとやっぱり見た目タイヤ径の差が顕著。スペック上Link N8はW79×H72×D38なので差はW7H10D-1。タイヤ径とハンドルポストの関係で高さに大きく差が出てます。幅はほぼ差が無いどころかLink N8の方が小さいことになっていますが……。

折りたたんだ状態で横に並べて比較

ハンドルポストが外折れなのでこのサイズ差です。というか、基本Link N8は持っただけで「あ、これ輪行とか無理無理」になるサイズ感です。K9Xが無茶かましてまで内折れポストにこだわった理由か。

リアラック分を除いても重量差も2kg前後あるので、さすがに輪行視点だと16インチと20インチの差は大きい。車に放り込むならそこまで差はないものの、一時期カーシェア使い倒してた時期に荷室が狭い軽やセダン系だとLink N8はサイズがキツイことがありました。

インプレッションまとめ

K9X、走行感は極めて良好です。走っててK3より「軽い」感じがあり、乗り慣れてもなんだかんだK3乗ってる間は気を張るのですがそれがだいぶ軽減されます。9速のギアもその時の風や走行感に合わせて適当な重さを選べるので、K3のような「トップは重い!ミドルは軽い!」みたいな葛藤がありません。K3はギアチェンジというかモードチェンジなので。
坂などはまだ走ってないのでもうちょっと近所乗り回してみます。

輪行はK3との比較で1kgちょいの重量差と、やはり幅が気になります。「出っ張り」が激しい形状なので持ってみると足にバシバシ当たったりして、かなーり気を使う感じ。折りたたみ時にメカが一箇所に集中する関係で重量の偏りも大きいので、持ち方というか適切なポジション追求したいところ。

ただそれもK3に比べて、という話なので、Link N8等とは比較にもならない話ではあるのですが。自宅の狭い階段も問題なく上がれてますので、個人的な閾値は明らかに下回っております。

リア形状が特殊なせいでスタイリングに少し頭使いそうですが、そこまでゴリゴリ弄る必要性のない完成度ですし、一度どこか旅に出てみてからですね。

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また、その後のカスタムなどに関してまどめるエントリを作成し始めました。

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