びわ湖よし笛ロードは、滋賀県近江八幡市白鳥町から能登川町躰光寺までを結ぶ26.6kmの大規模自転車道です。琵琶湖側はちょっとしか走りませんが、安土城跡等滋賀を代表する名所を探訪できるコースになっています。2023年3月12日走破。
びわ湖よし笛ロードの基本情報
正式名称は滋賀県道600号近江八幡安土能登川自転車道線。
通称びわ湖よし笛ロード。
昭和62年(1987年)に完成。旧国交省サイトでは25.4km、Wikipediaでは26.6kmと表記がありますが、正確なところは確認できていません。
起点 | 滋賀県近江八幡市白鳥町(白鳥川橋東詰) |
終点 | 滋賀県東近江市躰光寺(能登川中学前交差点) |
起点はJR東海道本線近江八幡駅から650mほど。終点は同じくJR能登川駅から650mほど。いずれも新快速が停まります。
滋賀県近江八幡市白鳥町の白鳥橋東詰を起点とし、白鳥側沿いをびわ湖に向かって北西へ。県道26号さざなみ街道を北東へ進み、落合橋北詰から県道25号浜街道沿いを南東へ。西の湖沿いを抜け北へ折り返し安土城周辺の史跡を通り、能登川水車横を抜けた後再度南東へ折り返して周辺へ至ります。
途中県道25号(さざなみ街道)区間においてビワイチと並走、一部合流します。
びわ湖よし笛ロードを走る
今や滋賀県、自転車といえば「ビワイチ」ですが、滋賀県最初の大規模自転車道はこちらのびわ湖よし笛ロードになります。完成式典は中野浩一を招待して開かれたとかなんとか。史記を確認しようとしたらデジタル化されてませんでした……。
ということでどっか走りに行こうと思いつつ、ビワイチ走る根性まではなかったのでこちらのびわ湖よし笛ロードを走ります。
駅前で輪行してきたロードのご同輩と軽く談笑。聞けばビックリマンのスタンプラリーでやってきたとか。「K3、ちょっと持ってみていいですか?」「思ったよりは重いですね~」うん、大体ラックとツールバッグ(これだけで2kg近く増えている)のせいですね……。やっぱり軽量仕様買おうかしら。
さておき、スタート地点は近江八幡駅。まずは起点の白鳥橋へ数百M、自転車を走らせます。
これほどまでわかりやすく「大規模自転車道」と書いてある標識は初めてです。視界に入りさえすれば間違いようがない。
入っていきなり自動車とすれ違ってびっくりしましたが、入り口部分は専用道ではない模様。近所の民家や駐車場を出入りする自動車が普通に走ります。実際の専用道はもう少し進んだところからスタートです。
自転車道の舗装職は臙脂色の模様。右手に開けた田園風景と左手に白鳥川並木を見ながら琵琶湖に向かって走り始めます。当初想定よりまったくもって走りやすい道で、ちょっと進むとキロポストとヘキサを兼ねた標識が立っていました。
4kmほど気分の良い川沿いの道が続きますが、ほどなく琵琶湖に突き当たり、右折して県道26号線さざなみ街道へ。ここからしばらくは車道と並走する歩道になります。26号線沿いは「ビワイチ」のルートでもあり、たまに反対車線側をロードバイクが軽快にカッ飛んでいきます。
走行中あんまり琵琶湖は見えません。そもそも反対車線側だし。いかにもな歩道のアスファルトの道をさざなみ街道沿いに琵琶湖湖畔、西の湖を繋ぐ水路沿いと4kmほど進み、落合橋を渡って方角的には折り返すことになります。落合橋に案内標識は無く、路面の臙脂色舗装に従えば普通に曲がれるのですが、油断してると見落とします。
軽く高低差ありつつ地味な道を進み、2kmほど進んだところで路面舗装がぐいっと曲がって車道を離れます。当然その通り進めばよいのですが、ここをあえて直進して寄り道。
2kmほど進んだところにあるのがこちら。
「クラブハリエ」のブランドでバームクーヘンが有名な滋賀の菓子屋「たねや」の旗艦店舗「ラ コリーナ近江八幡」です。ビワイチ行ったら必ず寄るべきとされる観光スポット。祝日とかはめっちゃ混みます、というか混んでました。この日は3月12日ということで、目当ては期間限定ホワイトデー用の「白いバームクーヘン」です。
たまたまカフェの行列が途切れていたので一服。食べ終わって出る頃には再度めっちゃ行列が出来てました。バームクーヘンをリアキャリアに積んでこの後も走りますが、幅があるので一番後ろに寄せても油断するとめっちゃカカトが当たります。ちょっと気を使いながらのペダリングに。
目的も果たしてコースに復帰します。車道を離れ西の湖周辺、民家も何もないゾーンに入ります。
距離にして4kmほど、この西の湖周辺が一番の走りどころかも?田畑のど真ん中、普通ならあぜ道になってそうなところを自転車道として舗装してあり、走行感も眺めもなかなかのもので非常に気分良く走れます。
西の湖周辺を抜けると一旦市街地に入り、コースは一路安土城方面へ。
全コースで(勢い余って通り過ぎたのを除いて)唯一迷って地図を見たのが上記交差点。案内板の類がなく、正しいルートは奥に渡って左折、です。よく見ると右奥の横断歩道のみ自転車通行帯があり、車で隠れている奥の横断歩道も同じく、です。一旦臙脂色の舗装もなくなりましたが、順路通り進むとほどなく復活しました。
市街地を抜けると安土城考古博物館へ。本ルートの主要観光ポイントの一つで、敷地のど真ん中を突っ切っていきます。この日はスルーしましたが、博物館と復元天守の共通入館料で900円程度なので、寄り道してみるのもよろしいかと。
安土城ゾーンを抜けると再度東海道本線を今度は高架で交差し、東近江市へ入ります。安土城付近を抜けると専用道が終わり県道526号線、きぬがさ街道沿いを進むのですが、次のポイントの能登水車まで舗装はされているものの普通の歩道っぽいところを黙々と進む感じになります。
能登水車を越えたところで大同川を渡り能登川駅方面に向かうのですが、この橋が欄干低くてめっちゃ怖い。当日は結構な風が吹いてたのですが、油断すると水面落ちるんじゃないかとドキドキするくらいの低さです。一休さんでなくても端は渡りたくない。
ここまで来ると残りもわずか。ゴールを目指します。専用道を抜け県道52号線に合流して右折したら後は直進するのみ。
起点と同じ案内板が立っており、わかりやすくお出迎えをしてくれます。ただ、実際の終点はもう少しだけ先。しかしこのまま直進すると歩道が消えてしまい、うっかり車道逆走の憂き目に。やっぱりあの標識が実質の終点なのか?と思いつつ進むと歩道も復活。そして更に進むと。
諦めかけたところに最後の一本がありました。ただ、この先は標識らしきものを見つけることが出来ず。距離から換算しても県道2号線と52号線が交差する能登川中学校前交差点が実際の終点だと思われます。
起点のように「大規模自転車道」みたいな看板があればよかったのですが、まあ贅沢というものでしょう。最寄りの能登川駅から帰路につきます。
びわ湖よし笛ロードのまとめ
最近はビワイチに全力を注いでいる滋賀県だけにあまり期待していなかったのですが、思った以上にガッツリ整備されたよい道でした。というか第二次自転車活用推進計画でもパブコメで指摘されるまで忘れかかってたみたいですし。流石にメンテナンスが行き届かず荒れている部分はあるものの、キロポスト完備、標識も舗装もほぼ完璧、という状況でビワイチ前から結構力入れていたものかと。
コースとしては専用道については申し分なし。西の湖沿いはなかなかに爽快です。さすがに車道部分は「普通の道」感が出てしまいますが、寄り道ラコリーナに織田信長好きなら寄るべき安土城跡と、要所要所で飽きません。
ビワイチほどガッツリではなく、ちょっとお散歩気分で走ってみるにはなかなか良い道ではないかと。